本プロジェクトでは、子どもの経験をより豊かにする園庭や地域環境の質向上に資する提言を行ってきました。乳幼児期における戸外環境の充実とそこでの経験の重要性は、これまでも研究者によって事例としては示されてきました。しかし、我が国の実態や子どもの視点や発達との関係の実証的検討はなされてきませんでした。結果、子どもにとっての遊び場とは、物理的環境が多様に組み合わさって構成される場であること、物理的環境の多様性は園の理念や同僚間での共有と関連することが示唆されました。

また、それら知見をもとに6つの視点と研修ツール(振り返りシート)を作成し、リーフレットとして配布、全国各地での研修などで提案させていただいています。研究成果を元にまとめた書籍「園庭を豊かな育ちの場に〜質向上のためのヒントと事例〜」はこども環境学会学会賞を受賞し、リーフレット中国語版・英語版は、台湾や中国、シンガポール、欧州等でも評価され普及しています。 

東京大学 大学院教育学研究科附属 発達保育実践政策学センター(Cedep) 調査研究グループ

（発達保育実践政策学センターCedep  ウェブページ）